炎上プロジェクトに潜り込んで短期間でスキルアップするハック

SIerの多重請負の小規模案件なんかだと、基本的にまともな技術者もプロジェクトマネージャもいないことが多く、プロジェクトのいたるところに不備があってそのままだと炎上必至みたいなケースが多い。

 

そこそこ経験のあるフリーのエンジニアであれば、長年の経験から得た嗅覚でそういう危険な案件を嗅ぎ分けて近づかないようにすると思うけど、自分はあえてそういう案件に突っ込んでいくことがある。

 

プロジェクトが不備だらけで機能してないからこそやりたい放題できるから。

 

例えば優秀なプロジェクトマネージャーやリードプログラマーがちゃんといて、プロジェクトが適切に管理されているような案件なんかだと、自分に与えられた役割のみに徹していれば問題は出ない。

 

それは裏を返せば、限られた役割の範囲でしか経験が積めないということでもある。

 

自分がでしゃばって色々とプロジェクトに口出しする必要もないし、それをしなくても大した事故も起きずに目標地点まで進んでいく。

 

一方で、前述したような多重下請けのダメ案件なんかは、プロジェクトマネージャーやリードプログラマーがまともに機能していないため、そのまま放置しておくとプロジェクトはどんどん制御を失っていってどこかのタイミングで空中分解する。

 

そうなると結局自分の身に大量の火の粉が降りかかってくることになるので、それを回避するために本来ならプロパーのPMの人らが考えないといけないような上流のことまで自分が代わりに考えて、手をうって、軌道修正していく、ということをやらざるを得なくなる。

 

そういう動き方をしていると、形式上はただのひらのメンバーなんだけど、プロジェクトが進むにつれていつの間にか自分がPMやらリードプログラマーやらのポジションを実質的に担うことになってたりする。

 

という感じで、もらうお金に比して割に合わない仕事をするハメになる反面、短期間でものすごい濃密な経験を積むことができる。

 

自分が新しい技術領域のスキルや実績を積みたいと思った時は、あえてそういう危険な香りが漂う案件に突っ込んでいって、実質的に自分がプロジェクトを乗っ取って、上流から下流まで全部やって短期間でスキルと実績を身につけるということをやっている。

 

これまでやってきた技術領域からシフトしたいと思っているけど、実績が少ないがためにチャンスが掴めないでいる人には、そこそこおすすめの方法です。

 

もちろんリスクはあるし、案件の選定がすごい重要になるけど。

下手打つと火だるまになるので。

 

あと、自分で案件を選べる必要があるので、基本的にフリーランスにしかできないハックですが。